じゃじゃ馬レンズ!Nikon(ニコン)AI Nikkor 50mm f/1.2S レビュー with SONY α7 III

「AI Nikkor 50mm f/1.2S」をソニーのα73に装着して昨晩と今朝、撮影してきました。撮った写真を見ていただきながら、レンズの感想をお伝えします。
このレンズ、発売されたのは「1981年9月」で、現在まで37年間に渡り現行モデルとして生産されています。
F1.2、ニッコールレンズの中で、最高の明るさを持つレンズです。そして撮って見ると、まぁークセがすごい。そのクセのすごさが全面に出た写真を3枚お見せします。


夜外で花壇に咲く花を撮りました。まぁーボケがきたない。最高ですね。


光のボケは、どうでしょう。見事なレモンボケです。このレンズに玉ボケなんて望んではいけないのです。むしろレモンがいい!って思えてきませんか?


これは今朝撮った写真です。枝を切っている人のあたり、ソフトフォーカスをかけたようになっています。個人的にソフトフォーカスはあまり好きではないので、よけいなことすな!感じではありますが、これもこのレンズの特性と考えてつきあっていくしかなさそうです。

クセの強さ、いかがでしたでしょうか。そのクセを楽しめるかどうかはその人次第ですが、少なくともわたしは「あぁもう最高」と思いました。
見ていただいた写真はすべて「f1.2」絞り開放で撮ったものです。

ネットでレビューによると、「f2.0」とか「f2.8」まで絞ると描写に芯が出て来て諸収差も補正されるということでしたが、このレンズを使うならぜひ「開放オンリー」で突っ走りたいところです。素直な写りを目指すなら他のレンズでいんじゃないかと思いますし、このクセにこそ価値があるレンズだと思います。

次に、昨晩撮った写真を見ていただこうと思います。クラシカルな写りのレンズなので、古い町並み、ひがし茶屋街や主計町茶屋街に行って撮影してきました。夜景の写真は8枚あります。


最初はこちら、ひがし茶屋街のメインストリートです。濡れた路面に車のライトが反射し印象的な写真になりました。


これは主計町にあるあかり坂という坂道の前で撮影しました。どんなカメラ、レンズでとっても雰囲気のでる場所ですが、このレンズはさらに味付けしてきました。もうくどいですね。


同じ場所で後ろに向いて、あかり坂を写しました。実際の雰囲気通りの印象で撮れました。


お店の中で食事する人にピントをあわせました。暗い場所で手持ちで撮影したのですが、ほとんどノイズが目立ちません。


曲がり角に置かれた自転車が、この風景にアクセントをつけてくれています。


ひがし茶屋街の裏通りです。ソフトフォーカス効果でほんのり幻想的な画になりました。


ストリートスナップの醍醐味、人の映り込みです。ランニングされている方を収めました。ぜいたくなランニングコースですね。


夜景の最後の写真です。ひがし茶屋街の裏通りを外国人カップルが手をつないで歩いていました。電柱の光でできた影をちょうどいい具合にフレームに入れることができました。

夜景の写真いかがでしたか?
これらはすべて手持ちで撮影しました。設定を確認したところすべてシャッタースピード「1/60」、「ISO 3200」でした。

ノイズが目立たず、人間の目に近いなという印象を持ちました。
次は、今朝撮った写真を見ていただきたいと思います。


まずはこちら、長町武家屋敷にいって撮影してきました。秋らしいいわし雲で爽やかな印象の画になりました。木の部分にソフトフォーカス効果がでていますね。


シンプルな構図にクセの強さが溢れていますね。


お店の開店準備で大きな提灯を運ばれていました。なかなか撮れない画ですね。


小学生が長町武家屋敷を調査する授業が行われていました。黄色い帽子と色とりどりのリュックが古い町並みにアクセントを加えました。


F1.2なので、近接で開放でのピント面は非常に浅いのですが、花柱(かちゅう)のつけねにうまくピントをあわせることができました。撮った時、これはきた!と思いました。なかなか印象深い画になったと感じています。


次は新天地商店街に場所を写して撮影したものです。背景のボケ方、クセしかないですね。やー素敵です。


香林坊東急スクエア裏手の純喫茶ローレンスを見上げて撮影しました。歴史ある被写体が似合うレンズと言えそうです。


最後、中華料理屋の玄関上にいた龍です。ぐしゃぐしゃなボケを利用して龍が暴れている風にできないかと思い撮りました。

まとめ

昨日今日撮影してきて、すっかりこのレンズの虜になりました。シャッターを切ってからモニタでプレビュー見るまでどんな画になっているか分からない、というドキドキ感を味わえます。最終的な画作りはレンズに委ねないといけないという、包容力を要するレンズです。

同じ50mmという焦点距離のレンズを持っていたとしても、揃えたくなる、そんなレンズと感じました。まさに新品で買うことのできるオールドレンズですね。

気になった方はネット上での他の評価もチェックしてみてください

使用したカメラとレンズ

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