TAMRON 35-150mm F2-2.8 レビュー / ポートレートとスナップに最適
タムロンさんから2021年10月28日に発売された「35-150mm F2-2.8」のレビュー記事です。タムロンさんより発売に先駆けてレビュー用にお借りしていました。まずは早速作例を紹介します。作例には、ポートレートとスナップ写真があります。ポートレートのモデルはMariaさんに務めていただきました。
MariaさんのSNS
TAMRON 35-150mm F2-2.8 作例
ポートレート作例
スナップ作例
レンズの特徴や感想
このレンズ、タムロンさんは大口径F2スタートのポートレートズームと謳っています。150mmの圧縮効果を活かした写真から、街並みの画と調和した引きの画まで、1本でさまざまなバリエーションの写真を撮ることができました。
AF駆動にはVXDを採用しており、非常に早く、高精度で快適にピントを合わせることができました。引きの画でも顔からピントを外すことはありませんでした。
撮影時間は1時間程度でしたが、多彩なズーム範囲によりレンズ交換の必要がなく思いついた時に「ここでこう撮ろう」とどんどんインスピレーションが湧いてきてスピーディーに撮影できました。ピント面の繊細な描写、ボケ味も柔らかくまさにポートレートズームと呼ぶにふさわしいレンズです。時折、小雨が降りましたが、簡易防滴構造で防汚コートも施されており、安心感があります。
35mm-150mmという画角のレンズで、このレンズより一段暗い「F/2.8-4」というレンズもタンロンさんは発売しています。こちらは一眼レフのニコンF、キャノンEF用のレンズですが、わたしは以前、ニコンFマウントのレンズを使用したことがありました。もともと中望遠のスナップの好きだということもあり、この焦点距離の幅はスナップ撮影を趣味とするわたしにとって最高と思っていました。
実はこのレンズ、タムロンさんの英語サイトの方では、旅行のドラマチックな物語を撮るためのレンズと謳っています。日本での表現と異なるのがおもしろいですね。ポートレートズーム、旅のズーム、どちらの表現も「わかる」と納得する写りのよさです。寄れるし伸びるし頭をフル回転させ、街の機微をつかむことに集中して楽しく撮影できます。
広角端35mmでの最短撮影距離は0.33m。大きく背景をボカしたり、被写体に近寄ることで印象的な画作りにができます。1,165gと軽いレンズではないですが、この写りならもうしょうがないかなと、「いいよ多少重くても」と思わせてくれます。スペックを考えると、十分軽いとも思わせてくれます。
レンズの外観
ズームリング、およびフォーカスリングが大きく、ボディデザインにメリハリがあります。グリップ感も手にフィットする凸凹のある形状でとてもよいです。艶のあるブラック塗装も好みです。キズが付きにくく、指紋も目立ちにくくなりました。
AF/MFの切り替えスイッチ、カスタム切り替えスイッチ、フォーカスセットボタンがあります。フォーカスセットボタンは3つあり、カメラの持ち方によって押しやすいボタンを選べます。
TAMRON Lens Utility でレンズのカスタマイズを実現
レンズに搭載したパソコン通信用「コネクターポート」とパソコンを「TAMRON Connection Cable」(別売)※で接続し、専用ソフトウェア「TAMRON Lens Utility」にて、各種機能のカスタマイズや最新のファームウェアのアップデートを行うことが可能です。どのようなカスタマイズができるのか試した動画もアップしてますので、気になる方は確認してください。
任意の速度でフォーカスを移動できる機能もあり、個人的に一番使いそうと思いました。
まとめ
実売価格が18万円くらいと、高価なレンズではありますが、複数の焦点距離のレンズを買い揃える必要がなくなることを考えると十分に価値があります。
個人的にも欲しいです。たぶん買うと思います。今持っているEマウントのレンズ数本とトレードで招き入れようかと考えています。
コンパクトカメラのGR3xを持っていることもあり、ミラーレス一眼を使う時はやや重たくなっても気合を入れて作品づくりに取り組みたいと思っていますが、その気持ちに応えてくれる素晴らしい描写、使い勝手のよさを感じました。
このレンズのレビュー動画
いちがみのYouTubeチャンネルはこちら。写真、映像系の動画をアップしていますのでぜひチェックを。