中判フィルムカメラポートレート - FUJIFILM GW680

中判フィルムカメラ『FUJIFILM GW680 III』を使ってポートレート撮影を行ってきました。モデルは、OSHIOさんです(OSHIOさんのTwitterアカウントはこちら)。本多の森「緑の小径」でロケーション撮影を行った後、昼間はレンタルスペースで夜はダイニングバーになる『ALTRA』さんに行って撮影しました。

FUJIFILM GW680 IIIには、「EBCフジノンレンズ90mmF3.5」が着いており、35mm換算すると「39mm」になります。デジポジ用としてだいたい同じ画角になる「SONY α6400 & Carl Zeiss ZEISS Batis 2/25」も持っていき撮影したので、68版の中判フィルムと、APS-C機の画の違いについても紹介します。

中判フィルムポートレート作例










中判フィルムと、APS-C機の画の違い


中判フィルム(FUJIFILM GW680 III)


APS-C機(SONY α6400)



中判の方はピント甘いけど立体感の違いは、並べると分かりやすいですね。


撮り終えての感想


中判フィルムポートレートをご覧いただきありがとうございます。

使用したこの富士フイルムのGW680 Ⅲは、中判の中でもサイズが大きい6×8版です。一般的な35mmのフィルムのサイズが「24×36mm」なのに対して68版は「56x77mm」あります。なので、画質はもう圧倒的です。

ただ、ピントあわせはとても大変でした。今まではスナップ中心で絞って撮ることが多いので、そこまで気になっていませんでした。しかし、ポートレートとなると、背景をぼかしたいときも多く、また、やや暗めの室内でも撮ったので絞りをいつもより開いて撮影していました。人を撮るときのピントは手前の目にバチコーンとあわせなくてはなりません。

中判68版の被写界深度の浅さ、恐るべしです。たぶん解放気味で撮ると、ピントのピークをターゲットにあわせられる空間の距離は数センチ程度なのでしょうね。

さらに、レンジファインダーであることも難しさに拍車をかけました。ファインダー中央の二重像を重ねることでピントをあわせる形ですが、目の位置を中央に置きたい時はほぼないので、一旦中央で目にあわせて、そこからフレーミングしていました。そうするともう距離変わってしまいますよね。そこからの微調整はできませんでした。

ひょっとしたら、中判の大きさを活かして、トリミング前提でやや引きで目を中央においておき、フレーミングは後でやる、という撮影方法の方が今のわたしにはいいかもしれません。

それでも、いい感じの写真を撮れたのは、モデルのOSHIOさんが、わたしがピントあわせに苦戦している間、ずっと表情キープしてくれてたからで、とても助かりました。

デジタル、α6400は超高速な瞳AF機能があるので、まぁピントを外しません。そこからフィルムカメラに移ったときのギャップの大きさったらなかったです。

ピントをあわせるという、カメラの基本をあらためて鍛錬していこうと感じた撮影でした。

この記事の動画

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