RICOH GR初号機 フィルムカメラGR1の紹介、最新のGR IIIと撮り比べました
RICOH GR初号機、フィルムカメラGR1(1996年発売)と最新のGR III(2019年発売)を同じ条件で撮った写真を並べて紹介します。また、それぞれのカメラのスペックやRICOH GR1の操作方法も紹介します。
RICOH GR1とGR IIIの外観

少し触っただけでフィロソフィーの揺るぎなさを実感しゾクゾクっとしました。究極のスナップシューターを目指し、それを頑なに守り続けています。GRシリーズは、1996年のGR1発売以降、フィルムカメラで4機種、デジタルカメラは7機種発売されています。その間の進化は撮影者視点で見ればあくまでチューニング、マイナーチェンジの域を出ず、初代からすでに「究極のスナップシューター」であったのだと感じました。

マグネシウム合金の上にガラスビーズを混ぜ込んだ特殊な処理は初代から。ツールに徹した硬派な仕上げです。

シャッターボタンは形状も位置も変わっていません。ダイヤル類も機能の変化はあっても初代から大きく変わっていないことが分かります。
RICOH GR1とGR IIIのスペック
当然、RICOH GR IIIの方が機能が豊富ですが、比較できるものだけ表に記載しました。
RICOH GR1 | RICOH GR III | |
---|---|---|
形式・センサーサイズ | 35mmパトローネ入りフィルム(135) | APS-Cサイズ CMOS |
焦点距離 | 28mm | 18.3mm(35ミリ判換算で約28mm相当) |
F値 | F2.8~F22 | F2.8~F16 |
シャッタースピード | 2秒〜1/500秒 | 30~1/4000 秒 |
露出モード | プログラムAE 絞り優先AE |
プログラムAE 絞り優先AE シャッター優先AE マニュアル露出 |
フォーカスモード | パッシブ式オートフォーカス 被写体自動選択マルチフォーカス |
オートエリアAF セレクトAF ピンポイントAF 追尾AF コンティニュアスAF MF スナップ ∞ |
幅x高さx奥行き | 117x61x26.5 mm | 109.4x61.9x33.2 mm |
質量 | デートなし:175g デートつき:177g (電池別) |
本体:227g 総重量:257g |
発売 | 1996年10月 | 2019年3月 |
RICOH GR1の使い方概要
- 絞りモードダイヤル「P」で「プログラムAE」、数値指定で「絞り優先AE」
- 撮影モード「SNAP」は、2mの位置にピントを固定
- 使用電池は「CR-2」1個
RICOH GR1とGR IIIの写真比較
RICOH GR IIIはJPG撮って出しでGR1に装填したフィルムのISO400に合わせてISO400で固定して撮影しました。
GR1にはフィルム「FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400」を装填、GR IIIのF値にあわせて撮影しました。
23年の差を感じさせないGR1の描写力、すごい...。
写真を比較してみての感想
まずは、RICOH GR1の写りのよさに感動しました。発売時期23年の違いを感じさせない写りです。逆光で撮った時は、GR1の描写が甘くなるのに対し、GR Ⅲはしっかり描写している点は、光学性能の進歩と言ってよいでしょう。
狛犬の写真は、絞り開放F2.8で撮影しましたが、比べるとボケの量が明らかに違い、GR1の方が深くボケています。これは、35mmフィルム、いわゆるフルサイズなのに対し、GR ⅢはAPS-Cセンサーということが関連しているのかなと思いました。
色味については使用するフィルムによって異なるので比較対象にはなりませんが、フィルムの画はやっぱりいいですね。
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