フィルムカメラを使う理由は言いたくない

フィルムカメラを使う理由は言いたくない。ましてやテキスト起こしはしたくない。なぜなら理由は複数あれど、どれもが言い古されたものだからである。ぱっと思いつくものだと次の通り。

  • 撮った写真をすぐに確認できないからいい
  • 現像を待っている間のワクワク感がいい
  • その場の空気感が写る
  • エモい写真になる
  • フィルムの色合いが好き
  • ピンぼけ写真も愛おしい
  • デジタルカメラは高画質すぎる
  • 撮りすぎないのいがいい
  • 一枚一枚集中して撮れる
  • 撮った瞬間のことをずっと覚えている
  • 機械式カメラの不便さがいい
  • カメラがかっこいい/かわいい

あぁ、もう何度となく目に耳にしている言葉たち。フィルム愛好家なら誰もが口にする言葉すぎて自分で言うのは憚られる。写真家の方なら、もう少し踏み込んだ発言をされていますが、わたしも一フィルム愛好家。上に挙げたすべてが当てはまるし、どれかを深堀りできるほどの思慮は持ち合わせいない。

「なんでフィルムカメラを使っているの?」とたまに(ほんとたまに)聞かれるが正直困る。相手にあわせて上に挙げた中から2〜3個ならべてお茶を濁してしまいがちになる。いつだってそれらが刺さったという感触は得られない。ベストアンサーを模索中である。

フィルムを使ってみたいという人がいればそっと背中を押すが、「フィルムやろうぜ!」的な情報発信は苦手である。できる人は尊敬するしどんどんやってもらいたい。自分では理由を言いたくないが、聞きたくはある。聞き慣れた言葉でも構わないし、たぶん全部共感できるはずだ。その人の言葉で堂々と語ってもらいたい。フィルムがなくなったら困るので、微力でも啓蒙的なことをした方がよいかもしれないが、自分には難しい。ただ楽しんでいる様は表現してきたいと思う。


Tomoo Ichigami

一神 友郎15VISION 代表

石川県金沢市のデザイン事務所やSIerでデザイナーとして勤務後、独立し15VISIONを設立。

25年以上にわたりWebデザイン・UI/UX設計に携わる。企画、仮説検証、MVP設計、マーケティング、デザイン、運用まで横断した視点で、スタートアップや新規事業の立ち上げを支援。プロダクト設計からLP制作、初期マーケティングまで一貫して関わり、事業の立ち上げと成長を支える。近年は、AI開発のデザインメンターとして、再現性があるプロンプト策定や、UI/UXデザインを評価・改善できる知見を提供している。

デザイン業務の傍らスナップ写真を撮り続け、写真・カメラに関する情報をYouTubeやPodcastで配信している。

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