TAMRON 28-75mm F/2.8 G2 レビュー / ソニーEマウント標準ズームの決定版
タムロンさんからお借りしているレンズのレビュー記事です。紹介するレンズは、2021年10月28日に発売された「28-75mm F/2.8 G2(第二世代)」です。タムロンさんより発売に先駆けてレビュー用にお借りしていました。
まずは、早速作例を紹介します。その後で、第一世代との比較も交えつつ感想・雑感、レンズの外観の特徴をお伝えします。作例にはスナップとポートレートがあります。ポートレートのモデルは友人のmaru氏にお願いしました。
maru氏のSNSアカウント
TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 作例
ポートレート作例
スナップ作例
レンズの特徴や感想
わたしは第一世代を持っています。こちらは2018年5月に発売されました。当時は、サードパーティ製で初のフルサイズ対応・Eマウント用標準ズームレンズということで、話題になりしばらく品薄の状態が続いていました。今でも人気は衰えていないと思います。
そこからわずか3年でこの第二世代が登場しました。ミラーレスで先行したソニーEマウントですが、ここのところレンズの世代交代がはじまってきましたね。レンズメーカーの競争が激化していることは消費者として嬉しい限りです。
第一世代との比較
第一世代、第二世代のスペックだけ見ても順当に進化しているのが分かります。
第一世代との比較表(ポイントのみ抽出)
こちらはポイントだけまとめた比較表ですが、より多くのレンズを使い画質を向上させながら重量は10g軽くなっています。最短撮影距離もワイド端、テレ端ともに1cm短くなり、AF駆動もRXDからVXDに変更されたことで、AF速度が約2倍向上したとのことです。
MTF曲線比較(焦点距離:28mm F2.8開放)
MTF曲線を見ても周辺部までコントラストの再現性や解像性がよくなっていることが分かります。こちらは28mmのMTF曲線です。
MTF曲線比較(焦点距離:75mm F2.8開放)
こちらは75mmでのMTF曲線です。G2の75mmの方はほとんど曲線にもなっていないことが分かりますね。
という感じでスペックを比較すると気持ちが高まったのですが、実際使用して感じたことは、確かに画質、AF精度ともに向上していることは間違いのですが、もともと第一世代から高性能であったため、そこまでの性能差は感じず、むしろ第一世代を見直したくらいです。
第1世代と第二世代を撮り比べた写真
ここで、第1世代と第二世代、撮り比べた写真を紹介します。九谷焼のビリケンさんを隅に置いて撮影しました。
28mm F2.8
75mm F2.8
これだけ見ても違いが分からないと思うので拡大します。
28mm F2.8
75mm F2.8
第2世代は、気持ち解像度が上がり、色の再現度もよくなったと感じましたが微妙な違いですよね。もう少し隅っこにビリケンさんの顔がくるようにした方がよかったかもしれません。75mmの方がほんの少し28mmより違いが出たかなと思いました。
今から買うのだとしたら、間違いなく第二世代を選びますが、第一世代を持っている私がリプレイスするかというと、そこは躊躇します。1本目の標準ズームとしてこのレンズを入手される方が羨ましいです。
レンズの外観
その羨ましいと感じるポイントとして、画質以外だと、ズームリング、フォーカスリングのグリップ性が向上している点、フォーカスセットボタンが追加されたことで操作性が向上しています。フォーカスセットボタンには、AF/MFの切り替え機能を設定して使っていました。被写体によってマクロ的に使う際は、MFに切り替えた最短撮影距離に設定してカメラを移動させてピント合わせを行っていました。
TAMRON Lens Utility でレンズのカスタマイズを実現
レンズに搭載したパソコン通信用「コネクターポート」とパソコンを「TAMRON Connection Cable」(別売)※で接続し、専用ソフトウェア「TAMRON Lens Utility」にて、各種機能のカスタマイズや最新のファームウェアのアップデートを行うことが可能です。どのようなカスタマイズができるのか試した動画もアップしてますので、気になる方は確認してください。
任意の速度でフォーカスを移動できる機能もあり、個人的に一番使いそうと思いました。
このレンズのレビュー動画
いちがみのYouTubeチャンネルはこちら。写真、映像系の動画をアップしていますのでぜひチェックを。